初めてイタリアを訪れたのは21歳のとき、あれからもう何年経つのだろう、始めはフランスから列車でローマに入りあちらこちらを見て回りバチカン市国では運良くローマ法王が出てくるのを見る事が出来た。といっても数千人の信者の後ろなのであまりにも遠くに見えるローマ法王は動いてる姿しかわからない。あれから法王も四代も変わったので私の年もそのくらいだ。

この国で一番気に入っている街がヴェネチアだ。車は入れず水上交通が唯一の手段なので街の変化も昔ながらの佇まいを残している。路地の多いヴェネチアはぶらりぶらりと彷徨うだけでも楽しくてしょうがない。カメラ担いで路地から路地へと散策すると、いつの間にかまたもとの場所に戻ってきてしまう。複雑な街の中かもしれないがわざと迷うのが楽しくてしょうがない。ヨーロッパに行くと必ず寄りたくなる。

ミラノを初めて訪れたのは食品の見本市会場を訪ねての事だった。街自体は交易の中心地であるのは昔も今変わらない、今は一年中メッセが開かれているので街のホテルの空きがない。すぐ近く（近くもないが）のトリノは古都の面影が色濃く残す街だ。フィレンツェもヴェッキオ宮殿、ヴェッキオ橋、ウフィツィ美術館など歴史に興味がわいてくる。ナポリのベスピオス火山が原因のポンペイは忘れられない。

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